スタジオ録音なのになぜこの空間の広がり
音源の試聴させていただいたとき、どこかのホールで収録してきたのだなと勝手に思い込んでしまいました。ミュージックテープのインデーカードなどを見てみると、スタジオ1812のAホールで収録したということでしたので、エフェクト処理にテクニックがあるのだなと感心していました。
スタジオ1812は当社のオープンデッキが数多く稼働していますのでよく存じ上げていましたが、そのスタジオ設計については理解できていませんでした。メインで使われるAホールは吸音率を低くおさえ、部屋の響きとエフェクターを効率よく活用できる仕組みにしているようです。演者さんの好みに合わせた空間演出をできる設計思想になっているようです。
後日の取材で教えてもらいましたが、今回は特に、演奏しているドライ音に空間系のエフェクターを通し、そのエフェクト成分のみをAホール内のスピーカーから再生したものをさらに録音しているとのことでした。これはyoutube動画などで見かける空気録音と同じです。実際のレコーディングで空気録音が使われているというのは驚きでした。つまり、部屋の響きを含む原音とそれのエフェクト音、さらにエフェクト音を含む空気録音、これら3つの掛け合わせで広がりのある空間を作り出しているということでした。
使用機材とシステムについて
マイクやマイクプリアンプも有名な機種が使われています。
マイクはNeumannU87 AKG451B・414 など計7本を使用して、PF ON5ch Top2ch にて設置、マイクプリアンプはGRACE・Forcusrite RED・ISA・Milennia・GA 73DLXなどを使用しているとのことでした。
レコーダーにはオープンリールデッキが使われています。
マルチトラックレコーダーTASCAM「ATR-60-8」で7本のマイクを別々に録音し、マスターデッキTASCAM「42B」にミックスダウンするというアナログづくしの仕上げとなっています。さらに特徴的なのが、このアナログレコーダーはデジタルレコーダーと完全同期したシステム下におかれており、しっかり時間管理がなされているこだわりがあります。
マイクセッティングの様子 |
マルチトラックレコーダー TASCAM ATR-60-8 |
2トラックレコーダー TASCAM 42B |
オープンリールテープは『RECORDING THE MASTERS』 を使用 |
本作品はダウンロード音源の販売に加えて、ミュージックテープも販売いたしております。
ぜひ、ご利用くださいますようお願いいたします。
本記事でご紹介した録音手法や音源についてポッドキャストでもご紹介しています。
ぜひご試聴ください。
-音源紹介-
◆16bit/44.1kHz音源◆
PASSION 3 赤星佳奈 → 1,100円(税込)
1 パガニーニの主題による狂詩曲より第18変奏/S.ラフマニノフ
2 ソナタ第23番ヘ短調 作品57「熱情」第1楽章/L.v.ベートーベン
3 ソナタ第23番ヘ短調 作品57「熱情」第2楽章
4 ソナタ第23番ヘ短調 作品57「熱情」第3楽章
5 ノクターン第20番「遺作」嬰ハ短調 /F・ショパン
6 バラード2番 /F・リスト
録音時間:約46分
ぜひ、ヘッドホンでお楽しみください。
■赤星佳奈プロフィール
滋賀県立石山高等学校音楽科、愛知県立芸術大学音楽学部音楽科器楽専攻ピアノコースを卒業後、Ad infinitum faundationより奨学金を受け、ドイツ国立ロストック音楽大学修士課程を最優秀の成績で卒業。
第32 回滋賀県ピアノコンクール大学、一般の部第1 位、他
受賞多数。
ピアニスト赤星佳奈公式サイト
- 取材ご協力 -
スタジオ1812では本作品のDSD、24bit/96kHzのハイレゾ音源をUSBメモリにて販売しております。
0 件のコメント:
コメントを投稿