2022年4月、ポッドキャストの始め方についての特設ページを公開しました。
特設ページの手順にそって進めていきます。
■ポッドキャスト番組の構造をつくろう
=番組内容は鉄道サウンドの紹介に=
まずは何を番組内容にするのかを検討。ポッドキャストという音声コンテンツがYoutubeに代わる伝達のインフラということを考えると自社の製品のプロモーションにすることにする。ただ、プロモーション一辺倒ではなく楽しいものにもしたい、時間は長すぎず短すぎず、1回で終わるのではなく連載的なものにもしたいなどを検討した結果、当社直販サイトで販売するダウンロード音源の紹介番組にすることとした。東武鉄道さんと共同で収録した鉄道サウンドが4種類あって、これを2人のトーク形式で紹介する番組にすることとする。
=要素決めとそのほかのアイデア出しも一緒に=
特設ページに記されている要素やそれにかかわる準備事項を洗い出していきます。
•チャンネル名 → TEAC Radio show
•チャンネルプロフィール文 → 音にまつわるあれこれをお届けする・・・
•エピソードタイトル → 鉄道サウンドの迫力にせまる
•エピソード紹介文 → 当社のレコーダーで収録した音源を紹介する・・・
•チャンネルアイコン → デザイナーに依頼
(その他のアイデア)
•番組のジングル → 自分たちで作ろう
•BGM、テーマ曲の準備 → フリー素材の選定とオリジナルソング
•関連ブログやホームページの準備 → 番組のあらましを作りこむ。伝えきれない時の補足的な役割
•youtubeへもラジオ番組としてアップロード → サムネイル、静止画の準備
•メルマガでの拡散 → 原稿の準備
•拡散支援のネゴ → 得られればありがたい
=スケジュール=
いろいろ準備する項目がわかってきたが、何からとりかかるか整理する。次は台本づくりの流れとなるが、のちの展開を考えてまずは基礎となる番組毎のブログやホームページ作りから始めることとした。
大雑把な日程表は下記の通り。土日の休日や日常業務を並行して行うことを考えるとあまり余裕のない日程となる。4本の番組ごとにこれを繰り返すとかなり煩雑になるため、作業は4本まとめた作業として、編集とアップロードは4回にわけることとした。
=台本作り=
特設ページの 台本を作る にならって15分番組の台本を考えます。
オープニングは定型的なものなので、しっかりまとめておきたい。本編は全体の時間から検討して4つの鉄道サウンドの紹介にすることとした。ある程度簡潔にまとめておかないと長くなったり、話が逸れて後へのつながりが悪くなったりするので要注意。あらかじめブログやホームページで内容は公開することにしたので、公開できていないエピソードや、裏話、個人的感想などを混ぜてより楽しさを増すように工夫した。台本ができたらリハーサルをして修正を加える。
■収録しよう
=機材準備=
2人のトーク番組にすることや4つの鉄道サウンドを紹介する、ジングルやBGM、テーマ曲などの多数の音源を使うことを考えてミキサーと音源再生にはMixcast
4 を使いマイクはポットキャストに適したTM-70を使うことにする。
サウンドパッドには4番組分の音源を準備。マイクテスト、音源再生テストなどを行って、いざ、RECボタンを押して収録開始。
=収録完了=
アドリブも加わり長さにはばらつきができたものの収録は終了。途中活舌が悪かったり、間が空いてしまったり、気になる点はいくつかあったが、事前の練習のおかげでなんとかやりきったという感じです。緊張してうまくいかない部分もありましたが、何回かやればこなれてきそうです。今回で一つのパターンができたので、今後はこれを軸にしてもっとよいものに仕上げていきたいと思います。
さて、どのように録音されているか楽しみです。
■編集しよう
Mixcast 4 本体で再生して聴いてみると事前の準備と練習の成果もありある程度の仕上がりになっている。生配信などの場合はこれで完了ということになります。
早速、ラフミックスを仕上げて関係者で検聴をしてみます。
何度か聴き直してみるともっと完成度を上げたいと欲が出てくる。ここで修正できるのが収録の良さでもあります。
BGMや鉄道サウンドの再生のタイミングやBGMの切り替えをフェードアウト・フェードインで自然に繋ぎたい、2人の音量調整などが気になりだしました。やはり生本番では限界があるようだ。
そこで、Mixcast 4 の発売にあわせて用意された無料で使える編集ソフトTASCAM Podcast Editor をつかって編集することにします。
(TASCAM Podcast Editorに取り込む)
SDカードのデータをTASCAM Podcast
Editorに取り込みます。まずは、全てのトラックが表示されるため、使用しないトラック(音声が入っていないトラック)を削除し、作業が進めやすいようにします。
編集するなら不要な部分のカットも行いたい。
まずはマイク1、マイク2のトラックから編集。言葉が詰まり間が出来てしまっていた箇所や椅子のきしみが入っていた箇所などを修正、レベルオーバーしていた部分は「Split」でトラックを切って音量を下げる。鉄道サウンドの再生中は静かにしていたが、マイクには僅かに音声が入っていたのでこちらは「Region Mute」で消す。
修正は少なくて済んだが、後で修正が必要そうなポイントは収録中にマークをつけておくと分かりやすいだろう。
(コンプレッサーで音圧調整)
次に2人の音声のバランスを修正します。フェーダーで音量を調整したもののマイク1の音圧が少し物足りなく感じ、エフェクト機能を使ってコンプレッサーをかけ音圧を修正。
(音源の差し替え)
次に、AdditionalトラックにBGMとSL音源を入れ直した。
サウンドパッドのトラックの音声を聞きながら同じ音源を入れていけばよいので簡単だ。
BGM①、BGM②、鉄道サウンドのそれぞれで音量が違うので、Additionalトラックを3つ使用。BGM①から②への切り替えはフェードアウト・フェードインで空白がないよう自然につなげる。SL音源の終端もブツっと切れてしまわないよう、ほんの少しフェードアウトをかけた。こまかな修正でより完成度が上がる。
(エクスポート)
納得いくまで編集して、エクスポート。高音質で出力できるwav形式を選択。全体的に音量が小さく感じたため、Loudnessをかけて音量を稼いだ。静止画をつけてMP4で出力することもできるため、Youtubeなどの動画サイトにアップロードしたい場合にも便利だ。
配信する前にできるかぎりいろんな人に聴いてもらおう。編集していると、音量のバランスやカットしたほうが良い部分などがわからなくなることが意外と多い。また、当事者は経緯を知っているので気が付かない盲点をつくりがちだ。今回は出演者の他に3名に聞いてもらい完成度を上げた。
■配信しよう
音源が出来上がったら、いよいよ配信だ。チャンネル名や紹介文、アイコンは番組のイメージに合うものを用意した。Anchorでアカウントを作成してアップロード。AnchorはSpotify、Apple Podcast、Google Podcast、Amazon musicといった主要プラットフォームに一括配信ができる。配信した音源が公開され、スマートフォンのアプリでも聴くことができるようになった。
■おわりに
普段から使っているアプリに自身のポッドキャスト番組があるというのはなんだか不思議な感覚だが、できてしまうのも事実だ。コンテンツの内容次第では準備にかかる時間はすくなくできる。今回は少し凝りすぎたかもしれないが、敷居を下げれば継続もしやすい。様々な方法で情報収集できる今の時代では従来のプロモーションに補完する形でこのような音声コンテンツは十分に役に立つのではないか。
0 件のコメント:
コメントを投稿