沖縄の環境調査会社で、VR-04のタイマー録音を試していただくことができました。
こちらの会社では、すでに当社のDR-05Xを複数台、鳥類の生息調査にご利用いただいておりますが、DR-05Xのタイマー録音では、本体にセットした電池では1日しか録音できず、電池の入れ替え作業が煩雑であるという課題がありました。
VR-04は、音質面ではDR-05Xに劣るものの、電池の持続時間に優れているため、ワークフローの改善が期待され、今回試用していただくことになりました。
検証の結果、当社内でのテストと同等の動作が確認され、無事に調査対象であるコウライキジの生息も確認されました。
以下は、お客様からのレポートを引用する形でご紹介いたします。
---(以下引用)------
目的
本調査は、沖縄本島中部地域におけるコウライキジの生息の有無を確認するために実施した。
方法
コウライキジの繁殖期は3~6月とされており、繁殖期にはオスがよく鳴くことが知られている。
本調査では、5月24日にコウライキジの好む環境にICレコーダーを設置し、録音された音源を音声解析ソフト「Chirpity Bird
Call Detection(© Matthew Kirkland 2025)」を用いて解析した。
鳥類は比較的朝に多く鳴くことが知られているため、タイマーの設定時間は5:20~8:20の3時間とした(当調査期間の日の出時間はおおよそ5:40)。
その他の設定条件は以下のとおりである:
- マイク感度:中
- 録音形式:HQ
比較用として、DR-05Xを同一箇所に設置した。VR-04およびDR-05Xの集音部はウインドスクリーンで覆い、さらに防雨対策として、両機器をプラスチック製のタッパーに入れ、集音部のみを外に出して設置した(下図参照)。
結果
VR-04では、5月25日から6月2日までの合計9日間、設定通りの時間帯で録音が行われていた。それ以降は充電切れにより録音が停止した。録音データを解析した結果、5月27日に3回、5月28日に3回、コウライキジの音声が検出された。
なお、DR-05Xは乾電池2本を使用し、VR-04と同様のタイマー設定を行っていたが、録音できたのは5月25日の1日間のみで、それ以降は電池切れにより録音されていなかった。
---(引用おわり)------
(あとがき)
VR-04は無事に役目を果たせたようです。HQモードでも生息調査に必要な音質を満たしており、安心いたしました。できるだけ早く商品化できるよう、引き続き検証を重ねてまいります。
なお、VR-04のテストモニターは引き続き募集しておりますので、ご興味がございましたら、ぜひご応募ください。
一方、DR-05Xや従来型のDR-05シリーズについては、既知のとおりタイマー録音において厳しい制限がある状況です。
しかしながら、新型のDR-05XPではこの点が改良されており、高音質を維持しつつ、約5日間程度のタイマー録音が可能となっています。
詳細については、関連ブログもぜひご参照ください。
関連ブログ ↓
タイマー録音実験中です。DR-05XP DR-07XP
https://teacstore.blogspot.com/2025/02/dr-05xp-dr-07xp.html
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